プチブームを起こして話題となったアニメ「オッドタクシー」
ミステリアスな内容からついつい先が気になってハマってしまい、気づいたら全話観てしまった人も多いではないでしょうか。
そんな「オッド・タクシー」ですが、2022年4月1日に映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」のタイトルで劇場公開されました。
アニメと映画の違いが気になるあなたのために、あらすじや感想をまとめてみました。
映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」のあらすじ
この作品は、2021年4月から6月までテレビ東京系列で放送されていたテレビアニメ「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」が元となっています。
外見は可愛らしい動物の姿をした登場人物達が、それぞれ抱えている問題と向き合っています。
ストーリーは、1人の女子高生が東京都練馬区で行方不明になった事から始まります。
不眠症に悩まされているセイウチの小戸川宏は、周囲から犯人ではないかと疑いの目を向けられています。
やがて、半グレ集団やアイドルなど、様々な人物達の何気ない日常や証言により、真犯人へと繋がっていきます。
映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」の感想
登場人物が全て動物に擬人化されていて、一見すると子供向けアニメにも思える今作ですが、見始めるとかなり計算されたミステリー作品だという事がわかります。
一見すると他愛ない会話なのに、後からそれが伏線だとわかったり、何気ない日常の一コマの中に重要なヒントが隠されていて、一瞬たりとも気が抜けません。
ストーリーが進む毎に予想を立てては裏切られるような、そんな感じです。
ミステリーの醍醐味は、謎解きを一緒にできることです。簡単に犯人がわかるようでは、ミステリーはなかなか楽しめません。
そういった点でも、この作品は満点と言えます。
張り巡らされた伏線はきちんと回収されていて、観ていてスッキリします。
ですが、ラストのラストで更なる謎を残しているあたりは、昨今流行りのイヤミスの要素も含んでいます。見た目は愛らしい姿なのに、そこにはヤクザや暴力などが絡み、逆に不気味さを漂わせています。
テレビシリーズをギュッとまとめたような作りなので、これまでこの作品を見ていなかった人にも、ずっと見ていたという人にもおすすめしたい一作です。
なぜ、映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」は必要だったのか
本来なら、テレビシリーズをそのまま映画にまとめるという事はほとんどありません。
では、なぜこの作品は必要だったのでしょう。
その答えは、新規カットに秘密があります。
テレビシリーズではなかった、喫茶店でのインタビューです。
作品に重要なキャラクター達が次々と答えるなか、次第にその考えや抱えているものが見えてきます。と、同時にテレビシリーズの裏側も見えてくるのです。
本当は、あの時に何があったのか。
映画製作陣は、そういったテレビシリーズの「見えなかった部分」も解決しようとしたのではないでしょうか。
そして、はっきりと描かない事により、観ている人が作品の世界観に没頭できるようになっているように思われます。
そして、ラストのラストでわかるこの作品の真実。
ずっと、アニメーション映画だと思っていた人にとっては、一番の衝撃です。
それと同時に、この先の展開を感じずにはいられません。
映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」というのは、とてもシニカルに、そしてどこか喜劇的に世の中で起きている出来事を見つめた作品のように感じます。
まとめ
映画「オッドタクシー イン・ザ・ウッズ」のあらすじ、感想についてまとめてみました。
アニメの総集編に近いものがありますが、新規カットも含まれていたのでアニメを観てそれなりに内容を知っているほうが楽しめる映画だと思いました。
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